menu

ブログ

ブログ

ブログ

ブログ

2016.08.16

代車期間の問題

物損に関してよく問題になるのは、代車期間です。

非常に大雑把な感覚でいうと、1ヶ月を超えてくると、なかなか厳しくなってくるという印象があります。もちろん、事案によって異なりますが。

よくトラブルになるのは、保険会社も被害者も放置していたような場合です。お互いに相手からの連絡を待っていて、修理も買替もしないまま、代車をずっと使い続けていたというような場合です。

果たして、放置していた期間分の代車費用は認められるのでしょうか。

ここで「損害軽減義務」という概念が存在します。要するに、被害者にも損害の拡大を防止するよう務める義務があるという発想です。

被害者の損害軽減義務を強調すると、被害者にも放置した点に落ち度があるから、放置した期間の代車費用は認められなくなります。

しかし、一方で、保険会社にも落ち度があります。

保険会社は示談交渉のプロであるのに対し、被害者は通常、素人です。そうすると、保険会社が主導するのが本来あるべき姿のはずです。

被害者としては、保険会社からの連絡を待っているという受け身の立場になるのは、仕方のないことです。

したがって、被害者が無理な主張をしているような場合を除き、放置の責任は保険会社側にあると思いますし、示談交渉や裁判の際には、その点を強く主張していく必要があります。

放置した全期間とはいかなくても、ある程度認められる余地はあると思います。

これに対し、被害者にも早い段階から弁護士が就いていた場合は、プロ(専門家)とプロ(専門家)の交渉となるため、話は随分と変わってくると思います。

交通事故のダメージを乗り越え、
前向きな再出発ができるよう

榎木法律事務所は
3つの約束をします。

  • 学術的研究を通じ最新の議論にアンテナをはる研究活動と実務の二本立て
    学術的研究を通じ最新の議論にアンテナをはる研究活動と実務の二本立て
  • 細やかな準備で安心してお任せいただくスピーディで丁寧な対応
    細やかな準備で安心してお任せいただくスピーディで丁寧な対応
  • 後悔しないように最善を尽くしたいお客様に寄り添いともに歩む
    後悔しないように最善を尽くしたいお客様に寄り添い
    ともに歩む

弁護士 榎木貴之

無料相談のご予約はこちらから

052-433-2305【受付時間】9:30〜17:30(平日)10:00〜17:00 (土曜) 夜間・土日祝日受付窓口のご案内

相談予約・お問い合わせ

相談のご予約・お問い合わせは
こちらから
052-433-2305【受付時間】9:30〜17:30(平日)10:00〜17:00 (土曜)

【受付時間】9:30〜17:30(平日)/10:00〜17:00 (土曜)

夜間・土日祝日受付窓口のご案内

相談予約・お問い合わせ

交通事故問題の将来

愛知県内の人身事故発生件数(平成27年)は4万4369件と報告されています(愛知県警察本部交通部「愛知県の交通事故発生状況」)。死者数は213件と報告されています。年別の推移をみると、交通事故発生件数は年々減少しています。しかし、都道府県別発生状況をみると、愛知県は人身事故発生件数も死者数も全国一位となっています。愛知県内の地域別発生件数をみると、人口も多いからだと思いますが、名古屋市が最も多い1万4250件と報告されています。自動制御など自動化も徐々に進み、自動車の安全性能は格段に高まっているとはいえ、やはり自動車は「凶器」に違いありません(勿論、大変便利なものですが)。
私も名古屋市に住んでおり、事務所も名古屋駅前の錦通沿いにあります。名古屋市内を走る錦通、広小路通、桜通などは車線も多く、しかも直線ですから、特に夜間などは相当な速度で走行する車も珍しくありません。車線変更の際に合図を出す、一時停止では止まって安全確認をする、そういったことを守らないドライバーを見かけることもあります。私は弁護士として数多くの交通事故案件を取り扱う中で、交通事故被害に苦しみ、人生を大きく変えられた被害者の方を沢山見てきました。現在の法制度では満足な救済が受けられず、弁護士として悔しい思いをしたこともあります。ですから、そうした無責任な運転行為をみると、心の底から腹が立ちます。 ただ、こうした交通事故問題を巡っては、近い将来、大きな変化が起こると考えられます。とても望ましい変化です。それは、2020年代には完全自動運転が実現される見通しとなっているためです。当然ながら交通事故発生件数は大きく減少するものと思われます。また、仮に交通事故が起きたとしても、自動車の位置情報が数センチ単位で把握できるようになるわけですから、事故態様の再現も容易になります。ドライブレコーダーのような画像情報も保存されるようになるはずです。これまでは、当事者の話や現場の痕跡などから事故態様を再現していたわけですが、そうした作業は非常に簡略化されていくものと思われます。加害者側と被害者側の主張する事故態様が大きく食い違う、という事態も少なくなるはずです。さらに、完全自動運転となれば、もはやドライバーの責任を観念しづらくなるため、責任の所在についても大きく変化していくはずです。当然ながら、法制度、保険制度の大幅は見直しが必要となってきます。 これからの10年間は、交通事故を巡る問題が大きく様変わりする時期だと思います。まだ議論は始まったばかりですが、弁護士として大変興味を持っており、今後研究を進めていきたいと考えている分野です。そのような変化の中で、交通事故被害者側の弁護士として思うのは、新しい制度が、被害者側に不利なものであってはならない、ということです。変化を見守りつつ、必要であれば、声を上げていくことも弁護士として必要なことだと考えています。

榎木法律事務所

〒450-0002
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目13-7
西柳パークビル2F
【TEL】052-433-2305
【受付時間】
9:30〜17:30(平日)/10:00〜17:00 (土曜)

© 榎木法律事務所 All Rights Reserved.

© 榎木法律事務所 All Rights Reserved.