2018.08.17
交通事故の治療として接骨院を利用することがあります。
整形外科より遅くまでやっている、施術内容が体に合う等の理由から、接骨院での施術を希望される被害者の方は珍しくないと思います。
保険会社も、多くの場合、接骨院で施術を受けることを承諾し、施術費用の支払に応じてくれますし、施術費用が支払われた後、施術の必要性・相当性について改めて争ってくる事案も、多くは無いと思います。特に、示談交渉で円満に解決される場合には、そうだと思います。
一方で、特に訴訟になった場合には、支払済みの施術費用の必要性や相当性について、後から争われる例も少なくはありません。つまり、既に支払いはしたけれども、後から考えると接骨院での施術は必要なものではなかった、というような主張が出てくる場合があります。
接骨院での施術に関しては、様々なパターンがあり、①医師の積極的な指示がある場合、②医師が同意している場合、③医師が反対している場合等が挙げられます。
一般的には、①が望ましい状態で、争われるリスクは下がります。これに対し③の場合には、後から争われるリスクが高くなります。
訴訟において施術の必要性・相当性が争われた結果、裁判所において、その全部又は一部が否定される事例も珍しくはありません。
したがって、接骨院の利用に際しては、こうした点に留意しておくことが望ましいと考えています。
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