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2021.01.27

中間利息控除率と現実との乖離

交通事故の損害額を計算する際、将来現実化する損害に対しては「中間利息控除」を行う。

例えば、逸失利益である。すなわち、後遺障害が残ったことによって労働能力が失われると、将来の収入が減少する。この減少分を逸失利益と呼ぶ。

将来の収入は、本来なら、日々就労することによって徐々に現実化するものである。したがって、逸失利益も、本来なら、徐々に現実化していくものである。

しかし、損害賠償金は、通常、定期金という方式ではなく、一時金として、示談時等に一括して支払われる。

そのため、当該収入を本来得る時期よりも早期に賠償金を受領することとなり、理論上は、当該賠償金を運用することによって利益が得られる。したがって、一時金としての逸失利益を算定する際には、その運用利益相当額を控除しなければならないという発想が生じる。単純な例を挙げると、10年先にもらう100万円を今受領することになれば、現在価値としては70万円と評価するという話である。そのような調整に用いるのが、中間利息控除率である。令和2年4月からは3パーセント、それ以前は5パーセントと設定(法定)されている。

しかし、通常の感覚として、年間3~5%での運用は、簡単なことではない。この率は、ある程度の努力をし、リスクを引き受けることによって、実現可能な数値のはずである。

少なくとも、賠償金受領者が、そのような積極的な運用を行い、年間3~5%の利益を得ているとは、思えない。この点は、やはり、現実に即していないと言わざるを得ない。

仮に、3~5%での中間利息控除を行うのであれば、そのような運用を実現するために要する費用(例えば、投資に要する手数料など)を「損害」として加算しないと、被害者にとっては酷なようにも感じるところである。

交通事故のダメージを乗り越え、前向きな再出発ができるよう

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弁護士 榎木貴之

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